2015年06月16日
「みんなで知ろう こどもの食物アレルギー」2015年6月13日(まだ途中 随時更新予定)
我が家の赤ちゃん9カ月が、牛乳と卵のアレルギーだと分かったんです
牛乳は完全除去食です
それで、ちょうどこの講演会を知り参加したんですが、
思い込みで食事制限しちゃうと絶対損する!って、アレルギー仲間がいれば伝えたくて
!
最新の研究を知るって、なかなか難しい、どうやって得ればいいか分かんない事なので、少しでもお役に立てたらと思い、書かせてください

まずは食物アレルギーのしくみについて。












牛乳は完全除去食です

それで、ちょうどこの講演会を知り参加したんですが、
思い込みで食事制限しちゃうと絶対損する!って、アレルギー仲間がいれば伝えたくて

最新の研究を知るって、なかなか難しい、どうやって得ればいいか分かんない事なので、少しでもお役に立てたらと思い、書かせてください


田原の福祉センターであった講演会で、渥美病院の村田先生が教えてくれました

簡単に言うと、
昔の考え方(病院によってはまだ)は、食べなきゃ安全でしょと、疑わしい食べ物は除去!だったのが、
今の考え方はだんだん、「必要最小限の除去」が大切で、過剰に除去しないで、食べられる閾値以下は食べるべきではないかって変わってきてるらしいです

まずは食物アレルギーのしくみについて。

〈図ネイチャー生活倶楽部より〉
アレルギーは、本来無害である花粉や食物に対して過剰に反応してしまうこと。
ここで上図②のところ、アレルギーの準備状態にするところを感作と呼ぶ事を、後でも出るので覚えていてほしいです

これによって、一度入ってきた敵を覚えていて、2度目に来た時に早く撃退します。
そして、食物アレルギーの発症原因は、
上図①のアレルゲンが入るところの考え方が変わってきてるそうです!
昔は、『口から食べて感作』だったのが、
今は、『皮膚から吸収されて感作』と考えられてるらしいです

米での研究らしいですが、
・妊娠中、授乳中の食事制限(牛乳や卵等アレルギーのもとになりそうな物の摂取を控える)は効果が無かった
・離乳食開始を遅らせることは効果が無かった
らしく、現在はどちらも勧められていないそうです

皮膚からっていう説がしっくりくる根拠に、
例えば、まだミルクしか飲んでなくて卵食べた事無い赤ちゃんに卵アレルギーが出たり、
家庭内でピーナッツ消費量が多いほどピーナッツアレルギーの発生率が高かったり、
茶のしずくでは、今までコムギ大丈夫だったのに、洗顔で使いだしてコムギアレルギーが出てしまった。今2100人以上が発症してしまったそうです!多い

皮膚に付いて吸収されるらしいんですが、特に湿疹の部分は皮膚のバリアが弱くなってるので、そこから吸収されちゃうみたいです。
その事から、食物アレルギーの予防には、皮膚について吸収されてしまう事を予防する事、
そして、吸収されないように、皮膚を、湿疹のない良い状態に保つことが一番の予防になるのではないか?という事でした。
確かにわが子は、3ヶ月ぐらいから乳児湿疹がひどくて、病院にかかって朝晩とスキンケアをしてもなかなか赤みがひかないし、毎日真っ赤な湿疹がありました。。。
予防って言われても、もうなっちゃったし・・・と思っているところに、治療のお話が始まりました

それは、、、
口から少しずつ食べていく事が、治療になるのではないか!?

耐性誘導になり、食べられるようになるのではないか、というお話でした

例えば、ピーナッツアレルギーについての研究で、英国とイスラエルの子供たちは、

イスラエルでは生後4~5カ月からピーナッツを食べ始めて、1歳には約8割の赤ちゃんがピーナッツを食べている。
英国ではピーナッツアレルギーの予防をしたくて食べる時期を遅らせていて、1歳にはピーナッツを食べているのは約2割しかいない。
しかし、ピーナッツアレルギーは、早くからピーナッツを食べているイスラエルの方が少ない
(5歳の時点でピーナッツアレルギーになっている子は、摂取を避けた群の方が約7倍多い)
⇒食事除去をするよりも、少しずつ食べていくことが治療になるのでは





私はこれにすごいビックリでした!
でも、確かに、花粉症治療のニュースを去年の秋頃よく見たんですが、
舌下に花粉の入った目薬みたいな容器の液を毎日たらすのを2年?続けると、70~80%の人に軽くなったり治ったりした、と。
アレルギーのもとになるもの(症状が出ないぐらいの量)を、逆に体に入れる方がいいって、
ビックリなお話だったけど、この花粉症の治療を思い出してなんとなく納得できたかも

それから、食事の中で過度の除去はデメリットもたくさんあります。たとえば、
・食事が楽しくなくなる
毒を盛られている気分になったり、食べちゃダメかもと考えながら摂るのはストレスになります。ダイエットでも食べちゃダメって思うとツライです。。
・栄養の偏り
・生活の質を下げる
おやつにアレルゲンが入ってないか毎回確認したり、外食時も好きに選べないし、友達の家に遊びに行って出してもらったおやつが食べれなかったり。。
・アレルギーの治りを遅くする可能性
・園、学校の先生、給食センターの負担が増える
等です。
食べ進める事については、後の方で出てきます

次に、食物アレルギーの患者数の推移

乳児の10%、幼児では5%、学童では3-4%
患者の数が下がる、という事は、治るという事!
乳幼児期発生の食物アレルギーは治る!すごく安心できるお話です

赤ちゃんにアレルギーが分かって、これからずっとお料理をはじめ生活への制限を考えると・・暗い気持ちになってしまっていましたが、希望が見えて、心が少し軽くなった気持ちでした

食物アレルギーはどんな感じで経過していくのか、について
食物アレルギーの原因物質は、

という感じらしいですが、
その割合の高い上位3位、鶏卵、牛乳、小麦と、それに加えて大豆は、60~90%治るそうです

治りにくい例としては、
・発症年齢(アレルギーが見つかった年齢)が高い(そば、ピーナッツ、甲殻類、果物類など)
・多種類の食物にアレルギーがある
・他のアレルギー疾患を合併している
・アナフィラキシーを繰り返している、重症度が高い
・特異的IgE抗体の値が非常に高い
→多くの食物アレルギーは、こどもは治る
3才未満発症の場合は、ピーナッツ、エビなどでも治る事がある そうです。
ところで、食物アレルギーにも種類があるようです↓

上の表の、上から3つ目の「即時型症状」が、一般的な食物アレルギーらしいです。

その他、上から4つ目の「食物依存性運動誘発アナフィラキシー」というのは、
食べるだけなら大丈夫、運動するだけでも大丈夫、
でも食べて、かつ、運動した時にだけ発症するアレルギー。
しかも、毎回起こる訳ではない
自分の子がこれなのか、確認するの難しそう


特徴は、小学生以上に多い。園よりも小学校に上がって運動量が増えるから。そしてつまり、学校で初発する事が多い

食物は、小麦、甲殻類、軟体類、果物が多い。
食事から運動まで2時間以内が多い。食事から運動までの時間が早いほど発症しやすい。
→給食後、次の授業が体育だと、、危険!

こういうお話を村田先生は学校の先生方にも講演されているそうで、先生方に知識があると思うと、アレルギー体質の子供の親としてはちょっと安心です

次に、上から5つ目の、「口腔アレルギー症候群」について。
これは、もともと食べれるけど、後に発症する事が多いものだそうです。
症状は、原因食物が口腔粘膜に接触すると、口のイガイガ感、口のかゆみ、腫れなどの症状が、比較的早期(15分以内)に起こる
特徴は、花粉症に合併
(だから小学生以上、成人に多い)

まず花粉症になっちゃう
花粉と一部構造が似ている部分があるものに、免疫が誤作動してしまう。

花粉と果実・野菜・ナッツ類ではタンパク質は異なるが、構造が似ている部分がある。
(キウイ、トマト、オレンジ、メロン、モモ、リンゴなど
)

だから、構造が変わってしまうような加熱・加工したものでは起こりにくい。りんごはダメだけどリンゴジュースは大丈夫とか

特異的IgE抗体が陽性になりにくい。血液ではなく、皮膚検査が有用。
好き嫌いとの判別はなかなか困難。
ちなみに、スギ花粉症の方はトマトで起こりやすい、など構造の似ている組み合わせがあるみたいです


次に、上から2つ目、「食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎」について。
食物が原因で、アトピー性皮膚炎が悪化すること、みたいです。
でも、湿疹がひどい状態では、食物が悪化に関わっているかどうかは判断出来ない

→適切なスキンケア、環境整備をまず行う
それでも改善しない場合に、食物アレルギーも考える


まずはしっかり湿疹を治す事が大事だそうです。時々湿疹だけ見て、「食物アレルギーで悪化したね」と診断する先生もいるようですが、湿疹だけ見て原因が分かる事は無いと考えられる、そう言われればなるほどなぁって感じです

例えば、生後7カ月の赤ちゃんで、3ヶ月の頃から全身に湿疹が出ていた。
特異的IgE検査では、卵白75.9、ミルク14.1となっていた。
まだ母乳だけしか飲んでいなくて、卵やミルクは摂取していなかったが、皮膚科からは食事制限するよう言われたそうです

しかし、既に食事で除去をしているのに、症状が改善しない場合は、この「食物アレルギーの関与する・・」である可能性は低いそうです

結局は、犬のアレルギーだったようで、母屋で飼われている犬との接触を避けたら治っていったそうです

そして、食物アレルギーとアトピーはかぶる部分があるけれど、

年齢が上がる程、かぶる部分が少なくなっていくようです。どちらの円も小さくなっていくのは、治っていくから?

次に、上でも湿疹を治すのが大事と言いました、スキンケアについて

湿疹が出来ちゃう子には
まず①スキンケアで湿疹の予防!
出来ちゃったなら②ステロイド等で湿疹の治療!
そして繰り返さないように③悪化因子を取り除く!
スキンケアの基本は、
・皮膚を清潔にする
・乾燥を防ぐ=保湿(バリア機能を高める)
スキンケアをして困る事は何もないので、ぜひ子供のスキンケアをしましょう♪とおっしゃってました

子供の皮膚をお母さんの顔の肌と同じと思って、泡で洗って、保湿剤を塗ってあげると良いそうですよ

ちょうど良い塗り具合?っていうのは、
塗り薬を1FTU(Finger指の Tip先端の Unit単位)の量、つまり大人の指の第一関節までの長さ分を出したら、
(ローションなら1円玉の大きさ)
大人の両手分ぐらいの広さへ塗る、というのが基本だそうです




けっこうベタベタなぐらい

「少しテカリが出る程度」「ティッシュを(くっつけて)持ちあげられる程度」と言われるようです

湿疹部へのステロイドの薬もこのベタベタ具合が基本。
ステロイドは何となくイヤかも~なんか怖いんでしょ~みたいな、漠然とした不安を持って使うのをためらう方もいるそうです。
しかし、もともとステロイドホルモンは、体内で作られる重要なホルモンであって、
病気以外で体にたまりすぎる事は無いそうです

塗り薬の「強さ」「量」「期間」が極端で無ければ、大きな副作用が起こる事は考えにくい(飲み薬での副作用は多少ありますが)、という事で、適切に使って湿疹を無くす方がメリットが大きいと思われます

次に、アナフィラキシーの説明がありましたが、少しぼーっとしていました
ごめんなさい


アナフィラキシーのはっきりした定義がないようで、アレルギー症状のグレードが中等度ぐらいの、そこそこひどい症状が、複数重なる場合をアナフィラキシーと呼ぶようです。

食物アレルギーかどうかの診断がどのように進むか

まず、問診で原因となる食品を推定

↓
血液検査(特異的IgE抗体検査)、皮膚テスト
↓
食物経口負荷試験で確定
診断の基本は食物経口負荷試験

血液検査、皮膚テストはあくまで補助的な意味合い
問診で聞く事(問診が非常に重要。問診で差が出る)
①何を食べたか?
これまで何回か同じ量を食べれていた食品や、ごく最近に食べれていた食品は除いていく
②どれだけ食べたか?
症状が出るかどうかは量(閾値)に関係
③食べてから症状が出るまでの時間は?
即時型の場合、数分から2時間以内に発症(乳児は3-4時間後も時々有り)
④症状はどれくらい続いたか?
30-60分でピーク、半日以内には改善
⑤症状の特徴は?
アナフィラキシーかどうかの判断
→食物が付いた部分だけ、口の周りだけの赤みは、食物アレルギーでない可能性が高い
食べて消化吸収されれば全身に回るはずなのに、あえて口だけに出るとは考えにくいので、口の周りだけの赤みは食物アレルギーと考えるより接触性じんましんと考える
⑥繰り返して起こっているか?
その症状の一つ、じんましんについて。
基本は体質で、ほとんどは家族に同じような人がいるみたいです



じんましんの病型別頻度
①慢性 64%
②急性 19%
③物理性 10%
④アレルギー性 5%
①と②はいわゆる原因不明のもので、特発性じんましんというらしいですが、①+②の83%が、(アレルギー性ではなく)この原因不明みたいです。
感冒、体調不良、疲れなどが引き金になりやすい

入浴、運動、食事など、血液循環増加により悪化しやすい

という特徴があるようです。
起こったじんましんが、アレルギー性かどうかは、
特定の引き金があるか、じんましん以外の症状があるか、がポイントのようです

そして、問診の次の血液検査:特異的IgE抗体を調べる
「食物アレルギーの検査」と言えば、一般的にはこの血液検査をイメージしますね

さまざまな食物アレルゲンに対する特異的IgE抗体を調べる検査です。
一度に数種類調べる事が可能、採血のみで簡便、アレルギー症状を誘発する危険がない、といったメリットがあります。
問診で疑った食品を検査する、みたいです

この検査結果の数値が、高ければ高いほど症状が出る確率は高くなるけれど、
『特異的IgEが陽性』なら『必ずアレルギー症状』が出る訳ではないようです

混乱しやすいのですが、
IgE抗体が陽性でも、症状が出ない子がいるし、
逆にIgE抗体が陰性でも症状が出る子もいる。
また、同じIgE抗体の値でも、年齢や食品により確率が異なる
という事があるので、血液検査の結果からは、食物アレルギーをある程度の予測は出来るが、あくまで『参考値』であるようです

では、なぜIgE抗体の値が高くても食べられるのか?
消化管の役割が関わっているようです


上図の①消化酵素が、タンパク質を分解して小さくすると、アレルギー起こしにくくなるようです。
分解されず大きいままだと、異物として攻撃されるのかな?
成人でも数%は大きめのタンパク質のまま吸収されるそうです。子供ならもっと高い割合です。
食物アレルギーのこどもは、
①の消化機能や②のバリア機能が未熟で、大きいタンパク質のまま吸収されてしまったり、
③の免疫寛容も未熟なので、抑制出来なかったりするから
つまり、食べる事ができる(アレルギー反応を出さない)ためには、
原因食物がIgE抗体と結合しなければ良い

消化機能・バリア機能が発達する事や
腸の免疫・免疫寛容が発達すると、食べられる



でも、食べられるようになっても、皮膚につくと赤くなる事がよくあるそうです。(特に目)
ここで、質問があったのですが、
ある程度まで成長を待てば、機能が発達するから、食物アレルギーにならないんじゃないか?
前の方であった、離乳食を遅らせる事は効果が無い、というのは、遅らせれば消化や免疫が成長しているのにどうしてか?
なのですが、
ややこしくて私もちょっと理解が不十分なのに、ちゃんと説明できるか不安ですが、私が理解する時に思ったのは、
「食物アレルギーになる」事と、「食物アレルギーの反応が出る」事を一緒にしないのがポイントだと思いました

「食物アレルギーになる」というのは、感作する事みたいです。
(感作の図、覚えておられますでしょうか?私はすぐ忘れちゃって
下図の②のところです)



IgE抗体が作られる事が、多分、「食物アレルギーになる」という事だと思います。
そして、これは皮膚について起こるのではないか、と考えられている。
皮膚には腸の消化機能は関係ない。
離乳食遅くしても、湿疹の皮膚についたら危ない、という事でしょう。
それから、「食物アレルギーの反応が起こる」のは、上図③~⑤のところで、
かゆいとか、赤くなるとかは、⑤の図でオレンジの点々(ヒスタミンなど)が出るから起こります。
でも、ここの③の青色で書かれたアレルゲンは、消化機能が発達すれば小さくなって④でくっつかないかもしれないし、免疫機能が発達すれば⑤の反応を抑制できたりする、という事でしょうか



だから、成長を待っても、皮膚についてしまって食物アレルギーになるかもしれないし、
離乳食を遅らせても、症状が出にくくはなるかもしれないが、食物アレルギーの予防にはならない、という事だと思います・・・多分

先生のご回答を聞いている時は、まだ頭の中が???で、少し時間がたってのこういう理解なので、先生のお話の通りでは無いです

間違ってたらごめんなさい~

Posted by イエズキ at 10:27│Comments(1)
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日本語の起源・言霊百神
日本語の起源・言霊百神
Posted by 井上 勇 at 2015年11月10日 23:27